――まずは収録を終えての感想をお聞かせください。
|
花江夏樹さん (室襠小春役/ 以下、花江) |
このドラマCDには原作の本編が丸々収録されているので、ストーリーがぎっしりと詰まっているなと思いました。僕個人としては、大杉さんの一言一言にとてもドキドキしたので、日常的な会話のシーンでもドキドキしながら演じさせていただきました。ですので、収録が終わったいますごく気分がいいです。
|
興津和幸さん (大杉善治役/ 以下、興津) |
僕も非常に楽しかったです。作品のテンポもいいですし、収録のテンポもよかったですし、花江さんはおもしろいし(笑)。最高でした。
|
――お2人はアニメでの共演経験はあると思いますが、BLCDでは初共演なのでしょうか?
|
花江 |
はい、今回が初ですね。
|
――共演するというお話を聞いたときはどのように思われましたか?
|
花江 |
事前に興津さんはBLCDのベテランだという風にお聞きしていましたし、すごい数の作品に出ていると聞いていたので、興津さんについていけば間違いないなと。実際にすばらしいリードで小春くん共々、僕も導いてくださいました。ありがとうございました。
|
興津 |
いえいえ、とんでもございません。というか僕、ベテランじゃないからね?(笑)
|
――それでは、お2人が演じられたキャラクターについて、どのようなキャラクターだったのか教えてください。
|
花江 |
見た目だけだと、小春くんは結構体力があって、スポーツマンっぽい子なのかなと思いました。
|
興津 |
体つきもしっかりして見えるからね。
|
花江 |
でも、じつは胃がすぐに痛くなるような子だったと(笑)。話が進んでいくと、胃痛は続いていますけど、わりと自分の意志が強い子なのかなと感じるところもあったので、結構男の子らしいなとも思いました。ただ、モノローグやつっこみの多い子だったので、普通に話しているときとモノローグやつっこみのセリフになったときとのメリハリをつけるのが、演じるうえでは大変でした。でも、とてもやりがいがありましたね。
|
興津 |
確かによくつっこんでたけど、ほぼセルフつっこみだったから大変だったよね。僕は横で聞いていて面白かった。叫んでいる花江くんがいっぱい聞けたから(笑)。
|
花江 |
ページをめくれば何かしら叫んでいるような子ですからね。あと漫画の方で、ギャグの顔になったときにかなりかわいくなるので、最初に受けた印象よりもかわいく演じようと思ってやりました。
|
――小春とご自身との共通点は何かありましたか?
|
花江 |
僕も小春くん同様、そんなに体力がある方じゃないので、その部分でしょうか。胃痛や頭痛もよくありますし。階段をちょっと上がっただけで疲れちゃいますし。
|
興津 |
それはさ、運動しよう? 鍛えよう?
|
花江 |
はい(笑)。小春くんと似ている部分が多かったからこそ、自然体で演じやすかったです。だから、絡みのシーンも演じているだけで実際にすごい息が上がってしまって……。
|
興津 |
それは誰でも上がるよ! 僕だってハァハァするもん。
|
花江 |
絡みが終わった直後の息遣いはリアルな感じでできたのかなと思います(笑)。
|
興津 |
だそうですよ、みなさん!(笑) 花江くんの息遣いにどうぞご期待ください。
|
――興津さんは、大杉というキャラクターをどのように捉えながら演じていらっしゃいましたか?
|
興津 |
掴みどころがない人だなと。でも、時々見せる表情がまじめなので、その部分を拾いながら演じました。そうしないとただのバカな子になってしまうので(苦笑)。あとは身体が大きくて苦労しましたね。原作を見ていただくとわかるように、小春くんを抱え上げていますから(笑)。とはいえ、原作での、ちびキャラ風のコミカルな絵では小春くんよりもかわいいと思うような瞬間もあったので、そのバランスをうまいこととりながら演じました。
|
――大杉はぼんやりしていてマイペースな人ですけど、その内面は……というのが見えてくると、彼の見方も少し変わりますよね。
|
興津 |
思わせぶりなところもありますけど、根はまじめで優しい人ですから。小春くんのために桜の花を持ってきてあげたりしてね。世が世なら着流しで、俳句でも読んでいそうじゃないですか? 風流で粋な人だと思います(笑)。
|
――そんな大杉との共通点や、共感できるセリフなどはありましたか?
|
興津 |
一途なところ、誤解されやすいところ、でしょうか。大杉は小春くんに対して「好きだ!」とか「かわいい~」と本気で言っているのに全然信じてもらえないじゃないですか。冗談っぽく聞こえてしまうから信じてもらえなくて損をしているのかなと思いますけど、僕もそういうところがあるので、そこは似ているのかなと思いました。
|
――それでは、ドラマCDの一番の聞きどころを教えてください。
|
興津 |
もちろん、花江くん演じる小春くんのモノローグです。ハイテンションでテンポのある感じがすばらしかったです。
|
花江 |
先ほど大杉さんの一言一言にドキドキすると言いましたが、まさにその部分が聞きどころかなと。掴みどころのない、ちょっとしたセリフがすごく好きです。
|
興津 |
わ~花江くんに告白された(笑)。
|
花江 |
すごくいいなって思ったんです。ふとした瞬間に大杉さんが言う言葉がいいんですよ。あと、運動会で気の抜けた応援をしているところがすごくかわいかったですし、そこに嫉妬する小春もかわいいなと思ったので、その辺りのやりとりも聞きどころだと思います。
|
興津 |
え、そこに対して嫉妬するんだ? って思うよね。
|
花江 |
そうですよね。あと、小春くんが全校生徒の前で告白するところはキュンとしました。そうせざるを得ない状況だったからなんですけど、小春くんは相当恥ずかしいのに「好きです……」ってちゃんと言ってて。
|
興津 |
この告白があったことで、2人はいちゃついてても周りは認めてくれるというか、本気か冗談かわからないけど、あの2人はそういう2人なんだって周知の事実になるわけですからね。大杉の作戦なのかな……。そうだとしたら彼はすごい策略家だと思います。
|
――では、『何かいいの見つけた!』というタイトルにちなんで、最近「これはいいもの見つけたな~」と思ったアイテムはありますか?
|
興津 |
練りようかんです。スティックようかんってとても食べやすいし、口のなかがべたつかないし、カロリーや糖分が一気にとれるので、瞬間的な回復力があると思うんです。本当に疲れているときは収録本番前のテストが終わって、即効食べて回復しましたから。味も小倉と練りがあるから飽きないし。
|
花江 |
僕はウェイパー(味覇)です。万能調味料なので、とりあえずこれを入れておけば、どんな料理でもおいしくなるなと。むしろそのまま食べられますよね?
|
興津 |
え? そのまま食べるの!?
|
花江 |
大量に食べるわけじゃないですよ(笑)。ほんのちょっと、ひとつまみです。例えば野菜炒めを作るときに、スプーンでウェイパーをすくって入れるじゃないですか。その入れたあとにスプーンに残ったやつをぺろっとするのが好きです。
|
興津 |
そうなんだ、安心した(笑)。でもウェイパーをはじめて知ったときは、衝撃的だったよ。入れればすべての料理がうまくなる調味料だもんね。そういう意味ではオールスパイスも便利だと思うよ。洋食作るときにひと振りふた振りいれると、オシャレな雰囲気になるしね。オススメです。
|
花江 |
ウェイパー、オールスパイス、作る料理にあわせてぜひお試しください(笑)。
|
――小春は、転入時点では学ランを着ていますが、転入先はブレザーのため原作では2パターンの制服を着ています。そこで、お2人は学ランとブレザー、どちらの制服に興味がありますか?
|
花江 |
ブレザーです。僕は中学のときはブレザー、高校のときは学ランだったんですけど、自分としてはブレザーが似合っていたと思うので(笑)。女子が着るとしても、ブレザーが好きです。
|
――なるほど。それはセーラー服よりも好きですか?
|
花江 |
う~ん……どっちかなぁ。
|
興津 |
(笑)。女子はセーラー服かブレザーだもんね。
|
花江 |
それならセーラー服です!
|
興津 |
両方の制服が好きなら夏服はセーラー服、冬服はブレザーとか?
|
花江 |
それは最高ですね! だってブレザーはマフラーがすごく似合うんですもん。僕、マフラーとブレザーのセットが好きなので。でも夏は開放的なセーラー服がいいなぁと。
|
興津 |
僕はブレザーを着たことがなく、ずっと学ランでしたね。でも、30過ぎてから学ランを着ることがあって、案外まだまだいけるなと思ったので学ランの方が好きです。
|
花江 |
興津さんは今でも学ランが似合いそうですもん。応援団とかピッタリだなって思います。
|
興津 |
女性なら……どっちもいいなと思います。でも最近、セーラー服ってあまり見かけないよね?
|
花江 |
セーラー服を制服にしている学校が減ってきているんじゃないですか?
|
興津 |
そうなのかな。それは残念だから、僕もセーラー服がいいです! 絶滅危惧種だからね。でも冬服はブレザーがいい。
|
花江 |
結局、僕と同じじゃないですか(笑)。
|
――興津さんが冬服にブレザーがいいというのは、花江さんと同じ理由ですか?
|
興津 |
上着のなかに着るVネックセーターとかカーディガンがいいなと思うので。
|
花江 |
あれはいいですよね! 中学生、高校生は萌え袖やるんですよ。あざといなと思うんですけど、かわいいんですよね。
|
興津 |
萌え袖って、大きめのサイズのカーディガンを着て袖を出すってことだよね? ということは、大杉先輩も萌え袖じゃないの?
|
花江 |
あ、そうですね。言われて気付きました(苦笑)。
|
興津 |
花江くんは大杉の萌え袖には興味ないか(笑)。
|
――大杉は小春に「好きだ」と直接気持ちを伝えていますが、お2人は好きな子に対して「好きだ」と直接言う派ですか? それとも遠まわしに好きアピールをして振り向かせる派ですか?
|
花江 |
僕は、直接は言えないのでそれとなく遠まわしにアピールする方です。中学のときに隣のクラスに好きだった女の子がいたんですけど、バレンタインの1週間前から隣の教室に通って、「1週間後ってさ、何かあるらしいよね~」と言ってたんですよ。そうしたら義理チョコくれました。じつは、実家に今でもとっておいてあります。もう中身はパリパリですけどね(笑)。
|
興津 |
そういうのって食べられないよね、すごくわかる。で、その子に義理チョコのお返しはしたの?
|
花江 |
はい、キーホルダーをあげました。
|
興津 |
かわいい~。僕は好きと直接言う派です。でも、負ける勝負はしたくないので、相手と確実にいい感じになるように仕向けていってから告白します(笑)。
|
――ありがとうございました。最後に発売を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。
|
花江 |
原作がすばらしいので、その魅力を少しでも伝えられるようにいろいろと考えて、小春くんを演じさせていただきました。音がつくことによって、漫画では表現できない部分を表現できたのではないかと思います。完成を僕も早く聞きたいです。きっとみなさんも聞いたら満足すると思いますよ。ぜひ発売を楽しみにしていてください。
|
興津 |
このドラマCDを見つけたときは「何かいいの見つけた!」と思っていただいて、手にとっていただいて聞いていただいたら「わ~本当にいいの見つけたな!」と思うようなCDに仕上がっていると思います。みなさま、お楽しみに!
|