|
2月28日に最新コミックス『あの子が彼を好きな理由』が発売となります。今の率直なお気持ちを聞かせてください。 |
|
うれしいです。でも連載当初からつい最近までずっと、あとがきで書く言いわけを考えてました。なので、今「うれしい」って思えてることもうれしいです。 |
『あの子が彼を好きな理由』を描こうと思ったきっかけを教えていただけますか? |
|
「なぜこうなった……」と。もうまったく思い出せません。ただ、恋愛ものにしなきゃと必死でした。結果は……、ごらんのとおりです。 |
『白木蓮が咲いたなら』(リヲ先生原作)ではミエノ先生は作画を担当されていますが、オリジナル作品を描かれるときと原作付き作品を描かれるときでは、どのような違いを感じられますか? |
|
原作付きのお仕事はハードルを設定するのが自分ではなくなるため、むずかしい表現や描写に挑戦する機会が多く、とても勉強になります。オリジナル作品は、原作付きのお仕事をいただいてからはいろんな意味で特別なんだなぁと感じるようになりました。 |
前作、『花影の記憶』は貴族と使用人の身分違いの恋愛を、『白木蓮が咲いたなら』では高校生同士の恋愛を、そして今作『あの子が彼を好きな理由』では高校生の望と大人の男・花輪の年の差恋愛を描かれています。 カップリングを考えられる際、どのようなことを意識されるのでしょうか? |
|
足りないところを埋めあえる人たち……なのかなぁ。『あの子が彼を好きな理由』にはそういうコンセプトがありました。あとは、恋情だけじゃない、もう一歩先の愛情で関係を築ける人たちが好きです。 |
連載中にあった印象的なエピソードを教えてください。 |
|
初めて単行本が出ました。初めて夜勤の仕事しました。初めて友達に原稿を手伝ってもらいました。……と、わりと初めてづくしでした。 |
『あの子が彼を好きな理由』を読者のみなさまに読んでいただく上で、ぜひ注目してもらいたいポイントを教えてください。 |
|
後半、がんばる花輪さんをみてほしいです。当初花輪さん視点で展開するプロットを出していたので、わたしの中で本当の主人公は望じゃなくて花輪さんなんです。 |
|
ミエノ先生の作品といえば繊細でやわらかなタッチが魅力的ですが、子どもの頃から絵を描くのは得意だったのでしょうか? 漫画家になりたいという気持ちはいつからありましたか? |
|
小学校3年生のとき、ある小説の挿絵を描かれていたかたにあこがれて熱心に絵を描きはじめました。漫画を描くようになったのはおとなになってから。最初のきっかけがイラストだったので、実は「漫画家になりたい」と思ったことはありません。今は漫画に限らず「物語をつくりだせる仕事」がやりたいなと思っています。 |
漫画を執筆する上で、一番好きな作業、逆に苦手な作業がありましたら教えてください。 |
|
好きな作業はトーン。いつも貼ってるところがないっていうくらい貼りたくてしかたがないです。でも貼りすぎると見づらいし、貼らないと地味だしで……。苦手な作業は背景。昔はペン入れが大嫌いだったけど、今は楽しいと思えるときもあるのでちょっとうれしいです。 |
お仕事中、これだけは欠かせないという癒しや心の支えはありますか? |
|
欠かせないのは音楽。プロットやネームのときでも無音だと集中できません。あとはふて寝。すごく後悔するけど気持ちいい……。そして心の支えは、しおれた私をいつも煽ってくれる友達です。 |
一番好きな攻&受のタイプ、シチュエーションを教えてください。 |
|
攻は年下がいいです。受は美人がいいです。シチュエーションは、日常ならなんでも。特別じゃない、なんでもないのがいいです。
|
ミエノ先生の『萌え』はなんですか? |
|
「不幸好き」とよく言われます(萌えてるわけじゃないんですけど……)。つまらないところによく萌えます。服のしわとか、くつしたとか。なんか違う……。 |
ミエノ先生が漫画を描かれるうえで、最も大切にされているのはどんなことですか? |
|
永遠に続くものじゃなくてもいいから、人生の1ページに「確かにこんな瞬間があったんだよ」っていう、そういうものが描ければいいなといつも思っています。 |
最後に、読者のみなさまにメッセージをお願いします。 |
|
読んでいただいたあと、ほんのちょっとでもやさしい気持ちになってもらえたらうれしいです。
ありがとうございました。 |
|