著者インタビュー

朝夕と過ごしやすい気候になってきましたが、皆様いかがお過ごしですか?
9月6日、榊花月先生の『抱きしめたいシリーズ クロス・ロード』が発売になりました。抱きしめたいシリーズ、ついに完結です!! 長い間、上領と歴也、そして執行との関係にやきもきしていた皆様、もう読んでいただけましたか? どんな感想をお持ちでしょうか? 感想の声もぜひお聞かせくださいね!
その前に、完結を記念して榊先生にインタビューをいただきました。
それでは、インタビュー、お楽しみください!!

Q.秋の気配を少しずつ感じられる今日この頃でありますが、榊先生は如何お過ごしでしょうか?
あい変わらず、アイスとビールの日々です。でも最近禁酒はじめたので、アイスだけですね。笑

Q.遂に、この「クロス・ロード」をもって、「抱きしめたい」シリーズが終わりを迎えましたが、どのような感想をお持ちですか?
終わった……長かった……自分で長引かせておいて言うのもなんですが、肩の荷が下りたとはこのことだなと。

Q.今回の「クロス・ロード」は全て書き下ろしですが、上領と歴也の二人の結末は榊先生の中で最初からイメージされていたものなのでしょうか? よろしければ教えてください。
わりと初期からありました。真剣に考え始めたのは「リプレイ」の頃ですね。

Q.上領と歴也の関係や、羽鳥や執行といった登場人物との展開の先が全く読めず、読者の皆様も非常に待ち遠しく感じていられたことと思います。「抱きしめたい」から「クロス・ロード」に至るまで、ここは悩んだなあと思われたのはどんなところですか?
重点的に悩んだところはとくにありませんが、「Over」から「クロス・ロード」に至る道のりでは、他の仕事をしている時も、いつも喉に刺さった小骨のように、このシリーズのことがひっかかっていました。

Q.2巻目の「Replay」3巻目の「Over」では執行と羽鳥のふたりの人物が上領と歴也の関係に大きく影響してきますが、執行と羽鳥ふたりの人物についてのコメントをお願いします。
執行→なんか書くごとに不幸になってゆくキャラで、可哀想な気もしました。
羽鳥→デビュー時ほど不評ではなくなってきたので、まあ迷わず成仏して下さいという感じです。

Q.4巻目の「ロード・アイ・ミス・ユー」は上領と歴也の関係が始まった高校時代のお話ですが、ふたりの人間性は「クロス・ロード」に至るまで根本的には変わっていないと思われます。その中でも、ふたりのこの辺が変わったと感じられる点をそれぞれお聞かせください。
上領→オレ様度が下がりました
橘→ほんとに、なーんもしない奴でしたが、最後の最後でとんでもないことをしでかしたのには驚きました。

Q.「クロス・ロード」では歴也の上領に対する想いの葛藤が鮮明に描かれていますが、そういった葛藤を書く上で注意されたのはどんな点ですか?
視線がブレないように気をつけたのですが、成功しているかなあ?

Q.「クロス・ロード」では重要人物ともいえる、ひとりの女性(婚約者)が登場してきますが、彼女のような女性がうまれたきっかけみたいなものがありましたらお聞かせください。
いずれ別れる二人だというのが根底にあって、その際、橘は一人でやっていけるだろうけど、上領は一人では生きてゆけないということで、ああなりました。

Q.上領と歴也はふたりとも悩み深い半生を送っているわけですが、彼らのような生き方をどのように思われますか?
難儀なことで、真似できません。というよりしたくない。笑、
Q.環境が変容していく中で、人間の強さと弱さが如実に描かれています。そういった部分で意識されたのはどんなところですか?
あまり考えたことはないので、意識も特にはしていなかったのではないかと。

Q.「クロス・ロード」を書くにあたり、最もこだわった点がありましたら、教えてください。
橘の動き。彼如何でどうにも転ぶタイプの話だったので、手放し方や、タイミングです。

Q.「クロス・ロード」において、最も印象に残っているシーンを教えてください。
上領が橘に本当の別れを告げるところ。あーあ、やっちまったという感じでした。

Q.「抱きしめたい」シリーズを通して、榊先生ご自身が書かれていて最も楽しいと思われたところは何処でしょうか?
果てしなくすれ違っていくあたりというか、簡単に言うと「ドロドロ」を書くのが愉しかったです。

Q.今回の「クロス・ロード」の制作秘話がありましたらお聞かせください。
それが、まったく憶えていないのです。寝ている間に親切な小人さんが書いてくれたのではないかと思うぐらい、いつ書いていたのかも記憶にありません……。

Q.「抱きしめたい」シリーズに込めたメッセージみたいなものがありましたら、お聞かせください。
恋人(ダンナさま、奥さま含む)とはよく話し合え、ということですかね。笑.最後に、読者の皆様にメッセージをお願いします。
応援ありがとうございました。皆さまの支えがなければ完結しなかったかもしれません。
8月31日に、両親兄弟総動員してやっと夏休みの宿題を終えた小学生、みたいな気持ちです。
あとがきにも書きましたが、デビューして10年。10年経たないとデビュー作を完結することもできなかったヘタレの作者ですが、辛抱強く待っていただいた方、ほんとうにどうもありがとうございました。



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