著者インタビュー

すっかり秋らしい天候になってきましたが、お元気でお過ごしですか?
9月26日に遠野春日先生の新作『秘密は白薔薇の下に』が発売になりました。ある事情により、一時的にではありますが言葉を失った美しい青年・流依と彼を助けて匿う、大富豪の青年・ジュールのロマンチックで情熱的なラブストーリーです。
今回、作者である遠野春日先生にインタビューをいただきました。
作品をすでにお読みいただきました読者さまも、これからです! という読者さまも、まずはぜひ、インタビューをお楽しみくださいませ。

Q.厳しい残暑が続いていますが、作品についてお伺いします前に、遠野先生の近況から教えてください。
先日一念発起して人間ドックに入ってきました。
生活サイクルもめちゃくちゃなら食生活もむちゃくちゃ、という毎日を送っているわりに検査結果は悪くなかったです。
雑草のようにたくましい自分を再認識しました……。

Q.今回の作品『秘密は白薔薇の下に』は童話をモチーフに、ロマンチックなお話になっていますが、まずは書き終えての御感想をお願いいたします。
いつもとは違った雰囲気で、と思い、設定にも今まで使ったことがないものを取り入れてみました。メインはもちろん恋愛なのですが、それ以外の部分も書いていて楽しかったです。
またこういう感じの話も書いてみたいと思いました。

Q.SHY NOVELSでは貴族シリーズをのぞくと、この作品が初のシリーズ外作品です。このお話を書くと決められたきっかけは?
えーっと、きっかけはなんだったのか忘れてしまいました。
たぶん、貴族シリーズの合間にちょっと別のお話を入れてみましょうか、と担当様と打ち合わせしていく中でするっと出てきた案にお互い乗った、という感じではなかったかと。

Q.今作品では架空の国、クレルモンフェラン公国が舞台になっています。
外国を舞台にする場合、モデルとなる国はあるのでしょうか?

正確にモデルにしたわけではありませんが、リヒテンシュタイン公国みたいなところをなんとなくイメージしました。
でも、それがモデルというわけではありません。資料もまったく使っておりません。

Q.タイトルにも使われていますが「白薔薇」がお話のキーワードになっています。
遠野先生がお好きな花はなんですか?

薔薇ももちろん好きですが、カラーのようにすっきり凛とした花も好きです。

Q.今回の作品は主人公が声がでなかったり、公国の跡継ぎ問題をはじめ、とてもドラマチックな展開が盛り込まれていますが、書く上でもっとも大変だったのはどんな点ですか?
湖の描写かな。わたし、湖というのをあまり見たことがないんです。覚えているのは河口湖くらいで、その記憶もかなり曖昧。お濠なら身近にあるのでわかるのですが、あれとは違うよなぁと思いつつ、ほとんど想像だけで書きました。

Q.特に意識して書かれたことはありますか?
主人公が信じていいのはどっちなのかを、ギリギリまで読者様に悟らせないようにしたいなぁと思って意識していました……いちおう(笑)。

Q.作中、主人公の流依が手のひらでジュールと会話をするシーンがとても印象的でした。
そんなふたりについて一言ずつコメントをお願いします。

【流依】
声の出せない主人公、ということで、よりいっそう儚げな印象が強まった気がします。なんか妖精系の人ですね。
【ジュール】
働いていない優雅な人ですね。優しくて紳士的。もし彼が強引傲慢な性格だったら、ストーリー展開はずいぶん違ったと思います。

Q.『秘密は白薔薇の下に』の登場人物はどの人も頼りがいのありそうな人ばかりですが、もっとも頼りがいがあると思われるのは誰ですか?
個人的好みではオーギュストかなぁ。でもジュールも「正統派頼りがい」ですし、実は本当に一番なんでもできるのはレイモンだという気もするので……な、悩みます。

Q.お気に入りのシーンを教えていただけますか?
主人公二人のシーンを選ばなくてなんなのですが、流依がオーギュストと白薔薇が一つだけ咲き残った花壇の前で互いを理解し合うシーンです。

Q.ジュールと流依はこのあともふたりでしあわせに暮らすのでしょうか? 実は、流依のお兄さんオーギュストと流依の関係も気になります。ふたりは兄弟として、和解は進むのでしょうか?

もちろんしあわせに暮らします。
流依とオーギュストはぎこちないながらも以前よりは格段にお互いを認め合った関係を築き上げていくと思います。

Q.次回、貴族シリーズは来年冬に発売予定です。
前回のインタビューでは未定の部分が大きかったと思うのですが、どんなお話になりそうでしょう?こっそり教えてください。

ハデハデで、思い切り「なにそれ」な設定でいきたいと思います。女装して偽装(?)結婚ものなどもいいかなと。

最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。
今後も自分的テイストをどこかに残しつつ、いろいろな味付けをした作品に挑戦していきたいと思っています。一作でも多く皆様の記憶に残る作品を書いていけるようがんばります。よかったら感想などいただけると大変嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。。



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