著者インタビュー

とうとう七月も終わってしまいましたが、みなさま、夏ばてはしてませんか? 8月1日遠野春日先生の貴族シリーズ四作目『貴族と囚われの御曹司』が発売になりました。豪華客船という豪華な檻に閉じ込められた青年と英国貴族の末裔の青年のめくるめく恋のお話です。ここでは、作者である遠野春日先生にいろいろお聞きしました。本を読んで下さった方も、これからです、という方も、ぜひ読んでいって下さいね!それでは、どうぞ。

Q.昨年、2002年の『華は貴族に手折られる』に続き、貴族シリーズ最新作『族と囚われの御曹司』が発売になりました。書き終えての感想をお願いいたします。
とうとうシリーズも4冊目になったなぁと、妙に感動しました。
何冊目まで続けられるのか、今後が自分でも楽しみです。

Q.今作品では豪華客船、スペイン、ニューヨークが舞台になります。スペイン、ニューヨークを舞台に選ばれた理由はなんでしょうか?
特に理由はなかったのですが、最初に忍をニューヨーク在住の日本人に設定したとき、洋上を移動する距離感の問題から、ウィリアムとの出会いはスペインくらいがいいかなと思い、港町のマラガを使いました。

Q.船を書くと決められたとき、特に意識されたのは?
残念ながらわたしはまだ一度も船旅をしたことがありません。
資料と想像だけで書かなくてはならなかったのですが、不自然な描写がないように、極力気をつけたつもり…です。

Q.貴族シリーズはいろいろな国を舞台に展開しますが、どの国の貴族を書くかである程度イメージ、ストーリーが決まったりするのでしょうか?
今のところはそういうことはないのですが、たとえば今後時代物を書くようなときには、かなりイメージやストーリーが限定されてくる気はします。その時生きていた実際の貴族、というのを念頭に置いて書くことになると思いますので。

Q.スペインではアルハンブラ宮殿などとてもスペイン的な観光地がでてきますが、お好きなのでしょうか?
個人的に、でしょうか。うーん……実は、スペインで行ったことがあるのはバルセロナだけなのです。でも、今回の作品を書きながら、いつかきっとアルハンブラ宮殿は見たい、と思いました。世界遺産の一つなんですよね。

Q.また作中スペインのパラドール、ニューヨークのピエールと素敵なホテルがでてきますね。ホテル好きの遠野先生としては、これから泊まってみたいホテルとしてはどんなところがあるのでしょう?
そうですねー、いろいろとあるのですが、今は南の島でのんびりするのが一番の望みなので、アマン・グループのホテルとかに泊まってみたいですね。

Q.貴族シリーズも四作目となりますが、今回特に意識されて書かれた点はなんですか?
これまでの攻めさまはいちように強引でしたので、今回はがらりと趣向を変えて、とにかく勇気のある優しい人、を目指しました。

Q.今回の作品では主人公の忍は船で半監禁状態の生活を送っていました。反対に、もうひとりの主人公ウィリアムは自由気儘な生活を送っていました。ふたりについて一言ずつコメントをいただけますか?
【忍】
豪華客船に幽閉されている人、という突拍子もない設定ですが、ウィリアムが無事に救い出してくれてホッとしています。
【ウィリアム】
好奇心旺盛で行動力ある優しいウィリアムは、忍と会うためにそれまで自由気ままな生活をしていたのでは、と思います。

Q.主人公たちのほかにも個性的な登場人物が大勢いましたが、御贔屓の、あるいは気になる登場人物はいますか?
船長のロバートとか、結構好きでした。あと、ウィリアムの協力者のスティーブも。今回はおじさま萌えだった気がします。

Q.お気に入りのシーンを教えていただけますか?
やっぱりラストシーンです。ウィリアムが海に飛び込んで忍を助けるシーン。そして、その後に続くキスシーンですね。
Q.…余談ながら、船を降りた忍とウィリアムはその後どんな生活をおくるのでしょう?
ニューヨークのウィリアムの屋敷で同居することになると思いますが、あまり屋敷にはじっとしていないで、一年のうち三分の二は世界各地を歩き回っているのでは。ウィリアムが忍をいろいろなところに連れ回していそうです。

Q.次回、貴族シリーズはどんなお話になる予定でしょう?こっそり教えてください。
王子様と貴族、という派手な設定もいいかなぁ、などと。もしくは、貴族同士のしっとりした大人の恋を淡々と描くのもいいですね。どっちになるかはわたしのノリ次第、というところでしょうか。

Q.次回貴族シリーズの前に、まず秋に新シリーズで登場です。一言どうぞ!
今度は童話を下敷きにしたシリーズなんです。
誰もがよく知っているお話をボーイズふうにアレンジして、しかもちゃんとハッピーエンドに変えて、お届けします。

Q.最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。
毎度、月並みな言葉になってしまいますが、いつもあたたかく応援していただきまして本当にありがとうございます。そのときどきのベストを尽くして、自分にしか書けないものを書く、というのがわたしの心構えです。読者様に楽しんでいただけるようなものを、今後も書いていきたいと思っています。どうぞ、よろしくお願いします。

インタビューはお楽しみいただけましたか? 遠野春日先生でした。
次回、遠野先生は9月発売の童話シリーズ、夢花李先生のイラストで登場です。
発売日は決まり次第、当HPで発表するので、チェックしてくださいね!
特集のコーナーではこれまでの貴族シリーズの特集もあります。こちらもぜひ見ていってくださいね!




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