著者インタビュー

発売中のシャイノベルス『逃がさない』のイラストレーター高星麻子さんのインタビューです。めったに聞けない(読めない?)コメントです。存分にお楽しみください!

Q.ペンネームの由来を教えてください。
「タカボシ」は大昔、好きな作家さんの文字を組み合わせて作った記憶があります。凄くミーハーなようです。(笑) 「アサコ」は「あ」という文字が入れたかったので後はフィーリングと勢いだったような覚えがあります。

Q.子供の頃好きだった小説、または漫画(小説)はなんですか?
ドラゴンボール。アニメも毎週こっそり見てました。 小説は推理小説ばかり読んでいました。

Q.お休みのは何をして過ごしましたか?
バドミントンが大好きでした。あとは自然がいっぱいの田舎に住んでるので、 野生に返ってましたね~(笑)。 TVゲームとかやった記憶はあまりないです。

Q.どんな子供時代を送りましたか?
人生のうちで一番、人間らしく生きていたような気がします。(謎)

Q.描き始めたきっかけはなんですか?
友達のお兄さんの絵を見てこんな世界があるのね~と感激したんです。 でも今思うとあれはいわゆる「デザイン画」だったのですが どこでどう間違ってしまったのでしょう……。

Q.ボーイズにハマッたきっかけはなんですか?
友達が何とも言えない苦笑いを浮かべながらノートサイズの「本」を貸してくれました。(笑)

Q. デビューのいきさつを教えてください。
いつをデビューと言っていいのか未だに確信が持てないのですが、多分、某出版社に漫画と表紙を頼まれて描いたのがきっかけだと思います。 何がなんだか全然分からなくて、今思い出すと色々な意味で若気の至りでした。

Q.もう一度人生をやり直すとしたらどうしますか?
二歳までに絶対虫歯を感染されずに(虫歯にならないらしい) 公園デビューを果 たし(人見知りしない子になるらしい) ありとあらゆる物に触れて、いじりまくる。(頭の回転が良くなるらしい)

Q.今一番ハマっていることはなんですか?
焼肉と石焼ビビンバ。(笑) 食こそ人生。

Q.自分の作品で一番気に入っているキャラは? 苦手なキャラは? その理由は?
好みのキャラクターは、地位もお金も容姿もすべて恵まれながら、なぜか、不幸という人。どの作品にも必ず出てきているような……。苦手なのは、悪人キャラ。悪人 のつもりで出しても、なぜかいい人になってしまう。

Q.描く上でこれだけは譲れないということはありますか? あるとしたらなんですか?
全部フィーリングで描いてるので、取り立ててこだわりとかは無いです・・・。

Q.どんな道具(ペン、原稿用紙、カラー用具)を使っていますか?
ペンはニッコウの丸ペン。あと一般的な製図ペンとマッキーとポスカ。 原稿用紙は目が悪いので印刷のはっきりした原稿用紙がお気に入りv カラーはホルベインのカラーインクとDrマーチンのカラーインク。それからリキテックスやコピックやガッシュをその時々で使っています。

Q.気分転換方法はなんですか?
家事とか買い物とか愛犬の散歩とか。 お風呂に入ったり。 何気なく雑誌を見たりするのも好きです。

Q.今回発売になったノベルス『逃がさない』をはじめ、『高濱兄弟物語』『BODYビューティー』『HARD CANDY』と高星さんにはシャイノベルスでは4作のイラストをつけていただいていますが、イラストについてお聞かせ下さい。
まずは今回の作品『逃がさない』のイラストを描き終えての感想をお願いします。

楽しかった~!そして良い意味で難しかったです。(笑) でも自分自身描いた物に「もっとこうしたかった」とか「こうすれば良かったんじゃん」とかツッコミ所は多々あるので、また今後の課題として見つめ直していきたいです。

Q.作品から登場人物のイメージを読み取る上で、どんなことに注意されますか?
作家さんのイメージとかけ離れてるといけないので調整しながら描きたいと思っています。(希望形) それから個人的に天真爛漫なキャラとか文中で美形連発されてるキャラとかは頑張りどころです。(課題形)

Q. 例えば、今回のノベルス『逃がさない』の登場人物(森島、永作、比夏、文乃)はどんなイメージを持ちましたか?
森島・・・苦労症。思わず声を掛けて肩を叩きたくなるタイプだな~と。(笑)
永作・・・壊れ気味。カッコ良くてこれだけバッサリしてる(サッパリの最上級形)とハマりたくなるのも分かる気がします。
比夏・・・好き。(笑) 外見も願わくばエロっちい感じで柔らかい感じにしたかったです。
文乃・・・外見は「可愛い感じ」らしいですが、内面は芯が一本通ってて周りを良く見てるカッコいい女の子というイメージでした。

Q.イラストを描く場合、どんな手順で描かれますか? また描かれるペースはどんな感じでしょう?
輪郭から目・鼻・口・・・・です。ラフ描いて下描きして・・・と普通です。 あとペン入れが大好きなので、隙あらばペン入れのチャンスを狙っています。(笑) ペースの程は、聞かれると思わず黙ってしまうくらいのマイペースさです。

Q.表紙イラストの構図はどういうイメージで描かれましたか? よろしければ、一言ずつコメントをお願いします。
『逃がさない』の場合

対等。作品を読むと森島君の苦労っぷりが涙ぐましく全然対等じゃないような感じなんですが、見た目は対等な感じにしたかったのです。ヘンなこだわりです。黒で締めてみたかったので野望かなって嬉しいです。
『HARD CANDY』の場合

ドラックは絶対入れたかったのでちょっと嬉しいです。 もっともっともっと×100、ギースをワイルドにしなきゃいけなかった・・・。危険な男にしたかった。もう絶対ヤバイ!という感じの見た目を描きたかった。ミツルは平和そうで良い感じ。(謎) 反省。
『BODYビューティー』の場合

表紙の衣装とか凄い楽しかったです。ファーを描いてる時が一番ノリノリでした。イっちゃてる感じにしたかったのですが、まだまだ修行不足です。テンション上昇量 が及ばなかったようです。蝶について担当さんに聞かれたのですが、ちょっと毒々しいイメージになるかな?と思って入れてみたらしいです。
『高濱兄弟物語』の場合

実は後ろの金網のトコに掛かってる何やら分からんボードらしきものが楽しかった・・・。カラーインクも綺麗に分離してくれてちょっと悦状態でした。インクの感じが所々残ってるのが嬉しいです。(いつも塗りすぎてしまうので…。)
Q. 高星さんのイラストは色が大変特徴的ですが、色についてのこだわりはありますか?
自分が安心して使える色ばかり使って描いているので、ブルー系やブラウン系だけ強くなってしまっています。 日本の伝統色とかグレー系のイメージが強いのでこれではイカンと思いつつ、逆戻りの日々を送っています。 こだわりと言うか結果です。(汗)

Q.今回、カラーイラストはデータイラストですが、手塗りとデータの違い、またデータのメリット、デメリットなど、よろしければ教えて下さい。
あくまで私の個人的な意見になりますが、手塗りとデータの違いはやっぱり質感だと思います。手塗りのやわらかさとザラザラした質感はデータではまだ私には出せません。 データのメリットは、直せる事です。色もひたすら変えることが出来ます。大きさも自由自在です。デッサンの狂いを発見できる機会も増えます。同人誌などは最終デザインまで自分で入れまくることが出来ます。もう素敵。
データのデメリットは、大きさの感覚が狂う、保存してない状態での強制終了の悪夢、ヌルヌル感に怯える、お金がかかる、目が痛い、などかな?と思っています。

Q.今後はデータ中心になっていったりするのでしょうか?
勉強したいと思っています。まだまだ実験段階を脱してません。

Q.描く上でお好きな年代、ジャンルはありますか? 反対にこれは…と悩まれるのは?
好きなのは現代と近未来が好きです。硬質な革製品とか廃退した石造りの建物とかも大好きですが、これは年代というにはちょっと違う気がします。 悩むのは多分、自分のイメージが貧困な時代などです。

Q.これまで描かれましたイラストのなかで思い出深い出来事などありましたら教えて下さい。
初めて一人で本を作った時のカラーです。 緊張してたらしく、死ぬほど描き直しました。
その一枚が生み出した自己ボツ枚数は、ペン入れ途中のを合わせて計算するともう人には言えない数に…。 今は激減しました。開き直ったらしいです。

Q.今後、描いてみたいと思われる小説の設定、挑戦したいことなどありましたら、ぜひ教えて下さい。
挑戦したいと思っているのは色々あるんですが、細かいことばかり数だけはある感じです。 この仕事をしてるうちは漫画を一本くらい挑戦しないと・・・!と思っています。
小説の設定は言われて初めて燃えたりすることが多いので、その時々で楽しみです。

Q.最後に読者さんに一言お願いします。
気分屋で極度のマイペースの持ち主ですが、見かけた時にはどうぞよろしくお願いします。
今回は本当に有難うございました!