2008年08月29日
「デコイ-囮鳥-」 英田サキ/著 奈良千春/絵
「あんたにとって、俺はなんなんだ?」 銃を手に意識を取り戻したとき、安見亨はそれまでの記憶をすべて失っていた。俺は誰だ? この銃は……? 自分に怯える安見に名前を教え、優しいけれど得体の知れない闇を感じさせる男、火野。安見は何かから逃れるように火野に溺れていく。一方で、高仁会前会長の殺人事件をめぐり、ある男たちが呼び出されていた。関東侠和会に属する那岐と加賀谷だ。那岐は加賀谷を誰よりも必要としていたが、男としての愛情は受け入れることができずにいた。交錯する過去と現在。そして、因縁。男たちの闘いが始まる!!