2014年08月06日
「夜明けの雲」 梅野はな/著 みよしあやと/絵
その日、アパレルメーカーの営業をしている小坂雅季は
高校の同窓会に来たことを後悔していた。
まるでお見合いパーティーのような会場で
色めいた視線を向けられるのにうんざりしたのだ。
ところが、たいして親しくなかったはずの同級生・
岡田航に声をかけられ思いがけず楽しい時間を過ごす。
どこか摑みどころのない岡田との時間は心地好く、
互いの趣味が映画だとわかってからは度々会うようになった。
岡田に会えるのが嬉しい。
いつの間にか雅季の中で岡田の存在は増していき、
友情だと思っていた感情は変化していって──?