- 『ヘブンノウズ』発売おめでとうございます!
SHY NOVELSでは久しぶりの新シリーズになります。ぜひとも意気込みを教えてください。
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久しぶりに奈良先生とご一緒できるということもあり、私自身すごく楽しみにしていました。
「エス」や「デコイ」などのハードな世界観とはまた違った雰囲気の作品にしたいと思い、新鮮な気分で執筆に臨みました。 |
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- タイトル『ヘブンノウズ』は”神のみぞ知る”“誰も知らない”という意味で使われるとあとがきに書いていらっしゃいました。読者として、今後の展開はまさに“神のみぞ知る”という感じだなと思いましたが、今後、タイトルはどんな風に変化していくのでしょう?
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現時点では、まだサブタイトルがつくかどうか決まっていません。しっくりくる言葉が浮かべば、つくかもしれませんが。サブタイトルって本当に難しい……。 |
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- シリーズ2作目は4月発売の予定です。シリーズ全体の構成、結末はすでに決定しているのでしょうか。
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シリーズ全体の構想は、ものすごく大まかにしか決まっていません。書いたら二行くらい……?
でも、それはいつものことなので、これから書きながら考えていきたいと思います。 |
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- 『エス』は全体に緊迫感のあるシリーズでしたが、『ヘブンノウズ』は不思議な、それでいて優しい雰囲気の漂う作品でした。今作をご執筆するうえで意識されたことはなんでしょう?
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読んでいて心地いい空気感といいますか、激しいものはなくても、気楽にじんわりと浸っていられる世界観みたいなものを意識してみました。でも人の死が関わってくるお話でもあるので、切なさも重要な要素として考えています。 |
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- 主人公の旭と、旭のイラストに恋したベストセラー作家・渋澤。英田先生にとってふたりの職業は身近なものだと思いますが、ふたりの職業を決めたきっかけはなんですか?
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変人気質の作家というキャラクターは、以前から書いてみたかったのです。本当はもっと毒舌の変わり者にしたかったのですが、柔らかい語り口調も捨てがたく、ああいう人になりました。
旭は最初、普通の大学生という設定でしたが、あまりに普通の子すぎて動かしづらく、途中から設定を変えて書き直しました。性格は少し根暗にして(笑)、さらに渋澤と必然的に関わり合う要素が欲しくてイラストレーターにしてみました。
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- 今作、洋館に執事、それに癖の強い同居人など、楽しみがいっぱいあります。これはどうしても書きたかった、というこだわり設定を教えていただけますか。
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老齢の執事ですかね。完璧な執事なんだけど作業着で庭仕事もしちゃうような(笑)。今作ではイラストはありませんでしたが、奈良先生の描いてくださった宇喜田氏のキャララフがすごく素敵で、ひとりで盛り上がりました。 |
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- さまざまな魅力を持つ男性キャラクターが登場しました。渋澤邸に旭とミツルが加わり、キャラクターたちがどのような展開を見せてくれるのか楽しみな読者さまも多いはず。なかでも英田先生イチ押しのキャラクターを教えていただけますか?
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薫なんかはまだ書かれていない過去を含めて、いろいろ気になりますね。旭の前でいい人だけど、本当は腹黒いところもあるはず(笑)。あと今回、出番は少なかったですが、個人的に料理人の永一が好きです。ああいう無口なタイプに弱いのです。 |
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- 渋澤邸の敷地はとても広いですよね。歴史ある洋館に、洋館には不似合いな御幣猿、庭の四阿などとても趣があります。英田先生のなかでお屋敷のモデルであったり、具体的なイメージはあるのでしょうか?
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そこだけが別世界、みたいな空気感を出したくて古い洋館にしてみました。実在するいろんな洋館の写真を見ながら、庭はこんな感じ、間取りはこんな感じ、とイメージを寄せ集めながら書いたので、実際の様式的には少し変な家かもしれません。 |
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- ペットとして無邪気な大型犬のプリンと、気まぐれ猫のエリザベスがでてきます。変わり者で偏屈な渋澤も子供と動物には優しいとありました。英田先生のお宅にはワンコがいらっしゃるそうですが、今回登場したペットに英田先生のお宅のワンコの面影はあるのでしょうか。
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うちのワンコは怖がりの落ち着きのない、小太りの老齢Mダックスなので、賢いプリンとはまったく似てません(笑)。作中では利口な大型犬への憧れを込めてみました。プリンみたいな子、欲しいですね。 |
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- 4月には2作目が発売予定です。どんな内容になるのか教えていただけますか?
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次回は薫の過去にも関係するお話なので、薫がたくさん出てきます。旭は渋澤への恋心を募らせていきますが、渋澤の態度ははっきりしません。焦れた旭は渋澤に──。旭の積極的な姿が見られるかもしれません。 |
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じわじわ進んでいくお話なので、まどろっこしいかもしれませんが、ぜひそのまどろっこしさも含めて、お楽しみいただければ嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。 |
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