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やはり、ほっとする気持ちが一番大きいです。シウヴァはガチの続きものだったので、広げてしまった風呂敷を、この二冊できちんと畳みきれるのか不安でした。結果的に、自分では納得のいくところまで書くことができて安堵しています。あとは、このエンディングで皆様にご満足いただけるのか……猛烈にドキドキしております。 |
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ラストの「紅」はかなり前から決まっていました。内容的にも締めのインパクト的にも、もうこれしかないという感じで(笑)。「紫」もプロットを立てながら必然的に決まった感じです。祝祭(カーニバル)なので、華やかな色がいいな〜というのもありました。そして実は、一文字で表せる色って意外に少ないのです。なので七冊とも、限られた候補のなかから、内容に即したものということで選んでいました。 |
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どれも素晴らしいので一枚だけというのはむずかしい! あえて……ということでしたら、シリーズ開始一冊目の「碧」でしょうか。蓮のタキシードとエメラルドの指輪でシウヴァ家を(蓮が裸足なのは野生児だったメタファー)、鏑木のミリタリールックで彼が元軍人であること、ジャングルの熱帯植物に搦め捕られているふたりという構図からはふたりの立場、鏑木が蓮の守護者であるという関係性を、そしてエルバもまた蓮を守っていること、物語のキーであるモルフォ蝶の存在など、シリーズのすべてを一枚で表現してくださっているように感じました。こんな素晴らしいカバーをいただいたのだから、このシリーズに全力投球しなければと、改めて気合いが入ったのをいまでも覚えています。 |
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最終巻はわりとガブリエルの出番が多くて、彼と蓮の心理戦もひとつの見所かなと思います。そしてやはり、鏑木とエルバがどうやって蓮を救出するのか、このあたりのハラハラドキドキ展開が最大のクライマックスではないかと。そのほかにもたくさんの山場が、ぎゅぎゅっと詰まっていますので、どうかお楽しみに! |
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想定と一番違ったのはガブリエルですかね。ここまで主役級に成り上がるとは(笑)当初は思いませんでした。書いていて楽しかったキャラはジン、ロペス、エルバ、アナです。主役たちは一挙手一投足が話の本筋にかかわってくるので言動に気を遣いますが、脇キャラはある意味自由なので楽しいです。 |
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シウヴァがジェットコースター展開で割合とヘビーな内容だったので、読んでハッピーな気分になれるようなライトで楽しいお話も書きたいですね。 |
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シウヴァを書き始める数年前、スランプになってしまい、作家としての自分に自信をなくしていました。数年をかけて徐々に浮上して、リハビリの集大成のつもりで書き始めたのがシウヴァシリーズです。書き始めるにあたって、このシリーズは過去の自分に囚われず、できるだけ自由に書いていこうと決めました。そのため、少しハードルが高めの設定になってしまったかもしれません。それでもおもしろいと言ってくださり、続きを心待ちにしてくださった読者様がいたことは、とても心強かったです。私と一緒に走ってくださった蓮川先生、担当様、沿道で応援し続けてくださった皆様、ゴールまで見届けてくださってありがとうございました。もし、まだ読んでいないけれどちょっと興味があるという方がいらしたら、ぜひ一冊目の「碧の王子」をお手に取ってみてください。シリーズが完結したいまこそ、一気読みのチャンスですよ(笑)。もう全部読んだよ〜という皆様も、次にキャラクターたちが再集結する日まで、どうか彼らを覚えていてくださいね。 |
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